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第二回 アグリコ写真コンテスト2004 受賞作品

【応募作品】 【入選作品】 【総評】 【受賞作品講評】 【投票部門】 応募作品講評
(作品をクリックすると拡大してご覧いただけます)
2004年間最優秀賞   農文協特別賞
http://www.nonkina-okome.com/image/saigai/gazou-sam.htm

この一連の作品群を選定)

長尾農園 長尾伸二・真樹
今回のコンテストは、応募作品の中で大賞
および昨年のような各賞の該当者はございません、以下審査員の総評をご覧下さい。
入 選 作 品  12作品   (掲載は50音順)
上野直哉  大久保栄一 角田吾一
瀬尾則夫 関根 潔 徳堂裕康
中村良知 那須大城 西牟田えりこ
橋本さなみ 森 栄治 山脇紀子
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総 評
冨田 きよむ 委員長
今回は思いのほか低調でありました。
写真が上手になってゆく過程で、一時的にみんなこういうことになります。
ここを超えられるかどうかで、将来が決まります。
今回は、気負いすぎというか、皆さんがボツにした中にすばらしい写真があるはずで、
そっちのほうを見たかったと思います。
岩佐 義人 委員
応募作品の写真技術そのもので言えば、昨年とは比較にならないくらい進歩しています。しかし、その分、昨年の作品に見られたような、ひたむきな気持ちが薄れており、それが大変残念でした。

写真の体裁を整えるのは、基本的なノウハウを身につけてしまえば比較的簡単です。簡単ですが、普通の人はそのノウハウを知りません。だから、知っているといないではスナップひとつ取っても写真の完成度がまるで違ってきます。しかし、完成度の高い写真を撮ることと、「心を打つ」写真を撮ることはまったく違います。完成度の高い「だけ」の写真は、高い評価を得られません。どんなに売れていないカメラマンでも、プロなら100枚中100枚、完成度の高い写真を撮るんです。

Webは雑誌ですから、さまざまな写真が必要です。説明的な写真、家族のスナップ、畑から見える夕日など、コンテストでは評価されない写真も、WebのコンテンツであればWebそのものの価値を高めてくれます。また、Webの写真すべてがコンテスト用の気合の入ったものだと、見る人は疲れてしまいます。
媒体の種類によって、必要とされる写真は異なります。

アグリコの写真コンテストは、写真技術の見せ所であるとともに、人の心をいかにして捉えるかを考える場でもあると思います。人の心を打つものは何か、ということを考え直していただければと思います。
横濱 勝博 委員

みなさんお疲れ様でした。昨年の初回コンテストと比べ、技術レベルは向上しています。
しかし、こうも気持ちをひきつける作品が減ってしまったのは、どういうことかなぁと考えていました。
この一年間でいろんな写真を見てきたでしょうし、講習会も含め、いろんな知識を吸収してきたはずです。
おそらくそれを骨肉化させるための過渡期なのだろうなと思っています。

特徴的であったのは、読みきれずに使ってしまった「光」というのが、非常に後味の悪い写真を生み出してしまいました。
光に着目するあまりに、光が照らしたであろう「モノ」を見ていない。
骨格ができていないものにレンブラントライトを添えたところで、魅力的なものが浮かび上がるようには思えません。
「なんとなく、こういう逆光の写真を見て・・・」という中途半端な解釈は、とても見苦しいものです。
むしろ多少荒っぽくても、目で見た美しさへの確信を感じさせられる作品のほうに、魅力を感じます。
影響を受けた写真があったのであれば、それを深く分析することです。
そしてその本質を再現できているかどうか自分で検証しながら、身に着けていくべきではないでしょうか。

また、これは昨年から覚悟はしていましたが、花のクローズアップ、夕日、子供、動物、
といったいわゆる「きれい系」「かわいい系」が、見られるようになってきました。
各審査員からも指摘されることと思いますが、相当の練られた写真でなければ残ることはできないでしょう。
カメラメーカーやフィルムメーカーでもフォトコンを行っており、その結果が各社HP上にあります。
そこの風景写真や人物ポートレートを、一度ご覧になってみてください。
「きれい系プロ写真家」の審査だったりしますので、アテにならない部分も多いのですが、
素人カメラマン達がどういうレベルで競っているのかがわかると思います。

ところでみなさん、私のような都市部の人間にも多少頑張れば撮れるような写真を撮っていていいのですか?
もっと、そうじゃない写真が眠っていませんか?
「よい写真は農家が撮っている」、この原点を忘れていただきたくないです。

次回、楽しみにしています。

小倉 克彦 委員(室蘭幼稚園園長)
写真の技術的なことで言えば、皆さんとても素晴らしいと思います。
ただ、アグリコ写真コンテストということから考えると、“らしさ”という部分を感じる写真が少なかったように思います。
被写体を見た時の感動、感激、あるいは悲しみ、苦しみなど誰が見ても撮影者の“思い”が伝わる写真・・・難しいことだとは思いますが、技術で撮るのではなく
感性で撮るということを大切にしていただきたいと思います。
入選作品の講評 (五十音順)
上野 直哉
冨田きよむ
おしい。露出がオーバー。画面構成も適切なんですが、おとなしすぎます。だから、弱い印象がするんだね。

冨田ともよ
ドライフラワーのデザイナーの視点で見て、色彩が優れいてる。

岩佐義人
紅葉の向こう側にある民家のボケをもう少し抑えるとよかった。建物の存在を意識して撮った写真だと思いますが、これだとよくわからないです。

横濱 勝博
露出オーバーに泣きました。これがなければ、もっと山も民家も浮き上がったでしょう。オーバーで背景が飛び過ぎたためにすべてに締りがなくなり弱くなりました。残念な写真です。ただ、次回は露出のレベルではなく、もっと高度な被写体と光に挑戦して下さい。
中村 良知
冨田きよむ
著しい写真撮影技術の向上がみられました。昨年に比べるとまったく別人です。安定していて、露出も適正。美しい画面ですが、それだけです。単純に夕日を扱ってもただ美しいだけでは、だめです。なお、朝日と夕日は非常に簡単に撮影することができる対象です。

岩佐義人
昨年とはまったく違いますね。ご本人も自分の写真技術が飛躍的に向上したことを感じておられると思います。次は応用編ですね。

横濱 勝博
きれいな光景ですが、欲張りすぎました。何を見せたかったのか、よく考えてみれば答えは出るだろうと思います。夕日の真下に船が渡るのが中心に来た写真は撮りませんでしたか?夕日に光る灯台の先端だけを切り取った写真はありませんか?もし機会があったら、釣り人にも近付いてみてください。シルエットだけでも伝わる表情というのもあるのです。これからも夕日の写真を撮り続けてみてほしいです。夕日や夕焼けをモチーフに、色んな角度、色んな被写体でいろんな写真を撮ってみてはいかがでしょうか。続ければ上手くなるのも事実なのです。
大久保 栄一
冨田きよむ
著しい写真撮影技術の向上がみられました。いい感じです。惜しむらくは、画面左側の不細工な「縦ぼっこ」。あれをはずしてくださいな。

岩佐義人
これまた昨年とはまるで違いますね。また、じょうずなだけの写真ではなく、農村地帯の季節感も表現できています。

横濱 勝博
白壁と干し柿の赤の対比が心地いいです。身近な場所の風景をきっちりと撮るのは基本ではありますし、大切な視点です。技術的にも問題ありませんので、今後もこうした身近な季節を撮り続けられるとすばらしいだろうと思います。
角田 吾一

冨田きよむ
著しい写真撮影技術の向上がみられました。写真がうまくなりました。何を伝えたいのかが明確になりました。技術的にも何か指摘しなくてはいけないところはありません。

岩佐義人
写真に関しては以前とは別人になりました(^_^.)。ローアングルやトラクターのボケ具合がいい感じ。

横濱 勝博
望遠側でローアングルがとても効いています。ピントの位置も難しいケースですが、とても良い位置に決まりました。非常にすばらしい農家の写真作品だと思います。
瀬尾 則夫
冨田きよむ
瀬尾君はクローズアップというか接写がうまい。思いっきり被写体に近寄れるのは、性格?背景に少しグリーンが入っちゃったな。
カメラをちょっと首下げにするとカマキリの「鎌」の先端まで入ったのにと、残念に思う。

室蘭幼稚園園長
子供に見せたい写真という推薦を受けました。
岩佐義人
カマキリ嫌いな人に見せると泡を吹いて倒れそうなほど迫力のある一枚。ここまで寄った根性は見事です。
横濱 勝博
相変わらず立派なクローズアップなのですが、なんとも居心地が悪い気がします。全ては構図の問題ですね。もう少し左上から狙って、背景に入っているグリーンをカットするのと、カマキリの長い体を左下から右上にかけて配置すれば図鑑に載せられそうです。クローズアップはいかにシンプルでバランスよく配置するかというデザイン力が問われます。がんばってください。
関根 潔
冨田きよむ
技術的に大変優れた写真である。OK!!ローアングル+ワイドズームを使って奥行きを出すという見本の写真。で、見本にとどまらないで、爺さんの後姿が利いてるな。で、水平が取れていないのだけれどもそれが不自然でない理由は、爺さんの管理機を転がしている視線だからだね。一歩ごとに、視線がゆれる。この場合見事にそれが決まった。

岩佐義人
関根さんお得意のアングルです。正面からも撮ってみてくださいね(^_^)
横濱 勝博
見事な三角形の構図で安定感があります。一歩一歩歩んだ足跡が効いています。こういう写真がいいのです。もっとカメラ下に向けて、おじいさんの頭ギリギリまで落としても雰囲気は失われないし、足跡に力強さが出せたかもしれない。こういう写真はそこまで追い込んだ方がいいときがあるので、色々試してみて下さい。もっと、もっとの精神です。
那須 大城
冨田きよむ
技術的に大変優れた写真である。やってくれましたハイアングル+ワイド縦位置。手前のおっさんと、奥のおっさんの配置がえらい。いい写真です。おっさん同士の心のつながりまで見えてくるいい写真だ。

岩佐義人
水を入れたばかりの水田の広がりと、意志の感じられる農夫の後姿の対比がいい。作者の意図が十分に感じられる作品で、その意図は成功しています。
横濱 勝博
どうしてこうも農家の後ろ姿は魅力的なんでしょうね。技術的には問題ありませんし、この場合は青い空が入っていて正解でしょう。広い広い田んぼの風景が空まで伸びやかに繋がっています。その広い空間の中で、作業している二人のつながりがさらに増長されて見えるのです。
徳堂 裕康
冨田きよむ
特に雷の写真に評価が集まりました。
労作です。で、PLフィルターを使った2枚目ですけど、空の濃度に違いが出ちゃったね。これはPLフィルターの失敗例になっちゃった。PLフィルターを深くかけてワイドレンズで撮影すると、撮影する方向によってこのように、空の濃度にしまができるので注意しましょう。画面は全部安定していて安心です。

岩佐義人
三枚目の稲妻の写真を撮ったということだけで尊敬します。カナミリ嫌いの私(^_^)
横濱 勝博
自然現象の不思議さ、美しさを集めたのですが、それぞれ狙いが明確に伝わってきました。ずいぶん頑張られた様子です。技術的にも試行錯誤されたことではないでしょうか。少しずつ身近なところにも目を向けて、誰もが見逃しそうな光景もモノにしてみてほしいです。腰の座った感じを受けますから、そういう渋いテーマでも行けそうな気がします。
西牟田 りえ子
冨田きよむ
女性を美しく写しているという点で優れています。いい感じ。ちょっと暗いかなといったところです。ナニを切っているのかわからないほど露出を切り詰めちゃいけない。ただ、光線の幹事は非常にきれいだ。

岩佐義人
ニュージーランドで撮った写真なのに、作者の日本人としての感性が感じられるひとコマ。撮られたほうも、こんなふうな自分の写真は見たことがなかったのではないでしょうか。
横濱 勝博
全体の雰囲気はとてもいいです。ただ、恐らく光に目を奪われすぎです。金髪も光っていますし、花も見事に光っていますが、肝心の被写体はアンダーです。どうしようもないことは重々承知の上ですが、やはりそこは減点です。それでも光の良さと言うのはどうしても魅力的ですし、七難隠してしまう魔力があります。次はこの光をとらえる技術を使って、伝えたいものを演出するつもりで撮ってみて下さい。期待しています。
橋本 さなみ
冨田きよむ
この写真を後20年後に子供が見たときのことを考えてください。いい写真です。更なる精進を期待いたします。橋本君という男は、いつもニコニコしているのか?2枚目の、娘が走ってくる写真は、いいなあ。足がきれても気にすることはない。できれば、田んぼに落っこちて、しかも泣かないでニコニコしているような写真があるといいなあ。

岩佐義人
これもたいちょーと同じ意見になってしまいますが、二枚目の子供の表情に惹かれます。というか、二枚目だけでもよかった。
横濱 勝博
この2枚目のお嬢さんはすごかった。映画で使いたいと思いましたよ。映画監督でもないのに(笑)。子どもはこういう表情してるんですよね。だけどそれを撮れるかと言うと、なかなか難しい。足下が切れるくらい前に寄っていて、田圃の広さがものすごく伝わってくることで、本当に伸び伸びと生きている子どものすばらしさを感じるのです。できればお父さんは一枚目の位置に残っていてくれて、その上で走ってくるこの笑顔が見たかったなぁとは思いますが、それは欲張り過ぎなんでしょうね。
森 栄治
冨田きよむ
セルフタイマーを使った力作。自分の写真を自分で撮影するというきわめて困難な、けれども、よくありがちな状況を根性でカバーしました。三脚を使ったセルフポートレート。作業の写真をセルフタイマーで撮影するのはかなり難しいよね。この写真はかなりいいできですよ。奥さんが写してくれるともっといいんだけれどね。力作でした。

岩佐義人
迫力ありますね。Webに使うと訪れる人はみんな感動すると思います。町の紹介パンフレットにも使われそうな、完成された写真。
横濱 勝博
非常に力強い良い写真です。こういう人の姿を間近で見る機会はなかなかありませんので、そういう意味でも問答無用の良さがあります。が、良い写真ですがもっと良くなります。もう少し左にカメラを寄せて、太陽ともう少し向き合えば、陰影のある締まった写真になりました。この表情がわかれば、もうすこし顔がアンダーでもいいのです。散る木っ端がもっと光り、横たわる樹が近付きます。人の表情も正面に近くなります。ほんのちょっと左でいいのです。セルフだと難しいのですけどね。レンズにはフレアやゴーストも入るでしょうが、それも時には良い結果を生みます。色んな角度、構図でトライしてみて下さい。楽しみです。
山脇 紀子
冨田きよむ
技術的にはいろいろありますが、いろいろあるから大賞ではなかったのです。文句なし!おねいさんのきりっとしたいい表情を的確に捉えている。頭の上が開きすぎて、その分手が切れているのが惜しい。弓を引くどアップも見たかった。人物にカチッと切り込んでいる大変いい写真です。

岩佐義人
周りの空気まで引き締めるような厳しい表情の少女。この表情を発見したときは嬉しかったでしょうね。それを確実に捉えた写真の技術も素晴らしい。
横濱 勝博
これはどの審査員からも賞賛される写真でしょうね。私もそう思います。この子が弓を引いていたとしたら、実はダメだった「可能性も」あります。光が柔らかいし、多分、眼に光は届かなかったはず。矢を放ち終えたところなのでしょうか、これから挑もうとしているのでしょうか、ピークよりも若干柔らかい表情がむしろよかったのではないかと思います。ちょっと口元が緩んだ感じが全てのバランスとマッチしていると思うのです。ちなみに右横に男性部員が立っていなければ(笑)、私は横位置で撮ったかもしれません。当然この女性は左に寄せます。出で立ちから何をしているのかは分かりますしね。
出品作品の講評  (提出順)
内海 孝
冨田きよむ
提出一番乗りでした。ディフェンデングチャンピオンということで考えすぎましたか?「ありゃりゃ」と思ったのはわかりますが、相手が遠すぎました。手前の柵も邪魔。と、このように、何かを言われてしまう写真というのはよくないんです。
岩佐義人
内海さんの対象を捉える眼は非常に鋭いものがあると思います。今回も耕運機を運転するおじいさんの表情、その後ろに乗る奥さん(?)の風情が素晴らしい。ただし、右手前のガードレールがなんともジャマで、大きなマイナスポイントになってしまいました。
横濱 勝博
昨年と今年と二年続けてみて、内海さんの空間描写の上手い点は評価します。長く連なる白いガードレールが右下から左上に伸び、その間を老夫婦のトラクターが、割り込むという構図は非常に緊張感があります。しかし、今回は被写体との距離と周囲の情景があまりに散漫でした。そのためにせっかくの主題が浮かび上がらず、残念な写真となりました。トラクターの前輪から右、後輪から左を両手のひらで隠し、縦位置の構図で見て下さい。途端にすっきりとするはずです。また、奥の方には良い日差しが差し込んでいますから、そこを走って帰ってくるところも撮っておけば、違う印象の二人が浮かび上がるかもしれません。
平山 伸
冨田きよむ
なんと言っていいのか。感動的なシーンでありますが、その感動が伝わってこないのはなぜか、考えよう。もちろん、家族にとっては非常に価値のある貴重な、しかも感動的なシーンなんだけれども、それを他人に伝えるときには、ある種の「生々しさ」をかなり抑えないといけない。この次のシーンを「さっぱり」と写したほうがよかった。技術的には、露出オーバー。
岩佐義人
「大病院24時」とか、そんなタイトルのドキュメンタリーの宣伝写真としてはいいのですが、アグリコの写真コンテスト用と考えるといささか生々しく思えてしまいます。
横濱 勝博
生まれたばかりの子ども、本当に躍動感がありますよね。一種のドキュメンタリー写真になるのだろうと思います。が、第三者が撮ることと当事者である父親が撮ることとでは、シチュエーションや心構えが大きく違い、多少冷静さに欠けるだろうと同じ親として思います。そこが露出やピント、もしくはフレーミングに大きく影響を与えてしまいました。親子にとっての写真の価値としてはどんなこぎれいな写真よりも高いのですが、コンテストとしてはどうか、という点を指摘しないわけにはいきません。真剣に生きている赤ん坊の姿は、いつまでも忘れたくないですね。
谷口 弘行
冨田きよむ
そろそろ筑波勤務を終えて福井に帰るころ?つくばにはこういうまっすぐで何にもなくて、しかも交通量の少ない「無駄」な道路がありますよね。光線が左から強く当たった並木道。美しいけれども、何かが足りない。画面構成も申し分ない。露出も適切です。
岩佐義人
こういう道、実は私の自宅近くにもあります。初めて見たときは私もある種感動を覚えました。一見、自然がいっぱいなんだけど、人間の手が入りまくりの風景。それを賞賛しているのか、嘆いているのか、驚いているのかがわかりにくい感じです。
横濱 勝博
写真左半分を手のひらで隠してみて下さい。これで十分じゃありませんか?金色に光る樹の葉は、この場合間違いなく反対方向から強く太陽に照らされていることを説明できます。右半分だけを縦位置にすることでものすごくシンプルで力強い写真となる可能性がありました。しかも奥行き感が出たはずです。風景写真は「はっ」とした瞬間、部分を切り取るのが原則です。それ以上を写そうとするにはそれなりの技術や理論が必要です。「いい感じだなぁ」と日々感じることはとても大切です。「こんな感じかなぁ」と撮るのは危険です。なぜいい感じと思ったのか、考えることが必要です。だとすればどう伝えればいいかを考えて撮るべきでしょう。写真が上手になれば、その辺の伝えられる情報量も増えるものです。まずは整理して撮ってみましょう。
岩本 さつき
冨田きよむ
やんちゃな子供のポーズがいいね。親子(?)をもっとクローズアップにしたほうがやり取りが伝わります。今のままでは意味不明。
岩佐義人
帽子の下の表情を見たいですね。もうちょっといい意味で無遠慮に撮ったほうがいいです。
横濱 勝博
せっかく人に近付いて、なにやら面白い瞬間を狙えたようなのですが、残念ながら何が起きているのかわかりづらいです。こういう時に組写真を使う手がありました。二人の表情、子どもの手もと、子どもの目の表情、周りのロケーション、など2〜3枚気の利いた構図のものがあれば、見る人にももう少しその小さなできごとに巻き込まれる楽しみが生まれたはずです。
星野 十季男
冨田きよむ
だからどうしたという写真です。イベントの1シーンなのですが、説明的過ぎます。このおばさん、楽しそうじゃない。背景に写っている人の表情も、おばさんをまったく無視しているのが見えちゃう。もっとうんとクローズアップにしておばさんと、その手元を中心に見せるべきでは?
岩佐義人
作業中のおばあさん、動いているのに止まって見えます。アングルを変えるなり、シャッタースピードをゆっくりにするなりして、動きのある写真にするとよかったかも。
横濱 勝博
せっかくのおばあさんの作業が魅力的に見えません。それは作業動作が悪いのではなく、撮影位置が悪いのが全てです。例えばもう少しおばあさんの前に(写真左側)に回って、寝っころがって撮ることを想像してください。するとおばあさんの背景は暗い屋根裏がくるはずです。露出はおばあさんの顔と振っている棒に合っていることが前提ですが、動作と道具が浮かび上がるはずです。おまけに低い位置から撮るのでおばあさんの足下の作物(?)ももっと迫力をもって写ったのではないでしょうか。目で見て魅力的だと感じた光景には、必ず何か魅力的な組み合わせが存在します。それは自然であろうと人工であろうと同じです。風景写真でも人物写真でも基本は同じです。
加藤 収
冨田きよむ
暗いところは暗く写っていいのです。左から差し込む光線もいい感じ。けれども、それだけ。写真がお話しませんね
岩佐義人
写真の技術について、基本的な部分は問題ないと思います。絵になりそうな部分を見つける力もあると思います。あとは「人」を撮ってほしいです。
横濱 勝博
美しい画像に仕上がりました。というところで次の言葉に詰まります。これを持って芸術だと言い張る人も中にはいますから責めることもできませんが、それでは質の良い写真を求めるコンテストには入賞できないのが現実です。他の場所が見えないのでどう撮れば、という講評も難しく、多分、後ろを振り向けば、光を浴びた別な世界も広がっていただろう、という私的経験値での曖昧な言葉しか浮かびません。あとはこの技術を活かして、そこから伝わる物語に向かってほしいです。
竹尾 英之
冨田きよむ
意味不明。
岩佐義人
送電線好き、鉄塔好きな人っていますよね(^_^.)。竹尾さんもそうなのでしょうか。もう少し画面を整理するとよくなったと思います
横濱 勝博
マニアにはたまらない絵です。しかし、マニアじゃない人には月の魅力がスポイルされた、もしくはただ撮った、と見えるでしょう。私はよき理解者ですが(笑)、しかしそれにしてもアンダー部分の樹や葉が、無造作に入りました。無気味なというか幽玄な雰囲気も感じたのだろうと思いますが、出来としては「ただ撮った」に入れられてもしかたありません。画面の整理が必要ですが、そのためには更に望遠のレンズなどを、買わねばなりませんよね。そういう境地(笑)に入る前に撮るべきものはあるだろうと思います。天体写真も電線写真も奥が深いのです。気分で撮らないことです。特にコンテスト向けの作品はそういうものです。
鈴木 由加
冨田きよむ
やりたいことはよくわかる。よくわかるけれども、この場面でこういう撮影をしても意味がない。しかし、明と暗の配分はなかなかいいと思う。ビニールハウスが邪魔。
岩佐義人
写真が上手になったのはわかります。ただ、「すずきっちん」のイメージと違うなぁ…。
横濱 勝博
結果として芋の山でこの手法はあまり効果的とは思えません。お芋を撮りたければ、別なシチュエーションを考えるべきだったでしょう。あまりにも黒い部分が多くなり過ぎました。むしろ、ビニールハウスの骨のようにキラキラ光るものを、効果的に狙った方が美しかったかもしれない。いつも美しいと思うものが美しく撮れているかと検証した方がいいです。ひょっとするとこだわりすぎて他の美しいファクターを、見落としている可能性があります。どう考えても、この時間のこの光を採りたいのであれば、この芋の山の後ろにある光景の方が輝いて見えるのです。このお芋たちは、そういう環境の中ですくすく育っているのです。そこを毅然と撮った方が格好いいと思うのですがいかがでしょう。せっかくいい色が出るようになってきたのですし。
野池 栄子
冨田きよむ
まず指摘しなくてはいけないのが、提出フォーマットの間違いです。長辺800pixelと指定しています。写真としては標準です。欠点はありません。光線もいいし、露出もピントも適正。このシリーズを楽しみにしています。たくさん撮っているうちにもっとうまくなります。
岩佐義人
こういった石仏、お好きですか(^_^.)。お好きであれば、撮り続けてライブラリーを作りましょう。
横濱 勝博
なんとも庶民的な表情を持った石仏で、石仏の選択にも優れた見る目を感じます。技術的にも問題はないでしょう。背後の笹の葉の緑もとても効いています。が、フォーマットサイズが違うため、普通のPCでは全体が見づらいのです。規定にはそれなりに意味があると言うことを感じてみて下さい。今後は色んな組み合わせを考えて撮られてはいかがでしょうか。色んな意味で勉強になる素材だと思います。世に出回っている石仏の写真も見ながら。
中武 洋文
冨田きよむ
これはこれでいいのだけれど、だからどうした?しいたけの向こうで弁当食ってるシーンなんだろうけれども、だから?、といわれてしまう写真だ。
岩佐義人
うーん。しいたけの向こう側の手が大きすぎるのかなぁ…。しいたけの絵はいいんですけど、1枚の写真として見たときにバランスが…。
横濱 勝博
きっと考えたんだろうなぁ、というのが伝わる写真ではあります。ただ、写真から伝えたいことは、中武さんが考えて撮った、と言うことではないんだろうと思います。中武さんの写真はいつも「キャッチ」なのです。誤解を招くことを恐れなければ「ポップ」と言えるのです。それはひとつの魅力ではあるのですが、そこにもっとメッセージが欲しい。愛の無いアイドル写真のように見えてくるのです。
井上 眞理子
冨田きよむ
かなりいいです。D100ですからこのくらい写って当たり前なんですけどね。背景もきちんと選んでいるし、そのトーンも暗すぎず明るすぎずで透過光線の葉っぱが見事に浮き上がりました。
岩佐義人
D100試運転中という感じ。今度は人物写真を見てみたいですね。
横濱 勝博
まとまった写真です。誰がどう見てもきれいです。だけど、上野さんの次回作でも言及しましたが、紅葉と夕日の写真をコンテストに出すには、それなりのサプライズ(流行語・笑)が必要です。それほど世に出て日の目を見る紅葉写真、夕日写真は違うものです。
井階 恭子
冨田きよむ
標準です。ちゃんとしてますが、それだけのこと。家族にとって意味のある写真でも、他人にとっては無意味な写真です。この次に何があったのか、何が起こるのか、あるいは、写真の中に普遍性がないとだめなんだ。この写真には普遍性がない。
岩佐義人
子供の無心な表情が捉えられたのは大成功です。一瞬のことで難しいかもしれないけれど、わずかな時間に画面の整理ができるようになれば、もっと素晴らしい作品になります。
横濱 勝博
かわいいねぇ・・・。寒い空気と柔らかい日差しが感じられる写真になりました。だけど、画面に入って来たものが乱雑です。それとこの子の目の先に何があるんだろうというストーリーがないのが残念。光の感じに目を奪われたのだろうと思います。確かに小さな子を撮ってそんなに余裕なんてないものですけどね。だけどコンテストや人前に出す写真と言うのはそういうことを求められると思って下さい。この写真を見た親なら喜ぶと思いますよ。
小仲 由美
冨田きよむ
井階君と同じで普遍性がない
岩佐義人
絞り過ぎで、平板な印象になってしまいました。動きのある写真にも挑戦してほしいです。
横濱 勝博
なかなかの雰囲気なんですが、木漏れ日か、はたまた子どもか旦那さんか、に目を奪われています。目の前にあるからポンと撮ったという感じがします。お父さんの優しいまなざしは良いのですが、子どもに動きが感じられず、なんとなく記念写真っぽい匂いが感じられるのです。言うほど簡単じゃないんですけどね。だけど、そういうものに期待してしまいます
長尾 伸二
冨田きよむ
すべてが半端。まずサイズ。余計なものが写りこみすぎで、雲海の邪魔をしてる。写真は引き算。で、撮影の時間も半端。もっと早くせめて15分速く現場にいればもっと違ったシーンがあったし、後5分遅かったら、画面全部を金色にできたはず。偶然を記録するのは難しい。偶然に出会ったときに技術が問われる。
岩佐義人
もう少し広がりのある構図は見つからなかったでしょうか。ワイドレンズで撮れば見事な雲海の写真になったと思います。
横濱 勝博
雲海はきれいなものなんですが、きれいに写せるかと言うとまた別なんです。雲海ばかり撮っている人もいます。そのくらい魅力的なんですが、撮っている場所がどうにも釈然としません。この場所だとものすごく小さな雲海に見えてしまうのです。それに加えて空が大きすぎます。バランスの悪さが雲海に集中させてくれないのです。もっと手前がひらけたところで広角縦位置にして奥行きを出したり、望遠で雲海の部分を切り取るなど、ちょっと工夫をしてみてはいかがでしょうか。あとは、ちょっと時間が遅かったかなぁ。
野池 芳彦
冨田きよむ
奥さんの勝ちだな。8分の1秒しか切れないのに、何でFが7なのかその理由が不明。結果ぶれてる。ぶれてもいいんだけれども、この場合ブレは無意味。

岩佐義人
石仏や鬼瓦の写真が得意なプロ、というのは結構いるんですね。でも、人物を撮らせるとまるでダメ、というプロもいるんです。野池さんの陰影を捉えるセンスを人物撮影にも生かしてほしいです。
横濱 勝博
石仏の陰影も素敵ですし、背景の点光源もきれいです。ただいかんせんブレてます。被写界深度をそれなりに稼ごうとしたのか、シャッタースピードを犠牲にしていますが、ブレの可能性があるのであれば、絞りを開けたカットも撮っておくべきでした。もしくは完全にカメラを固定させる方策を考えた上で、作画意図に従った露出を選ぶべきでしょう。ただ、どうなんでしょう?F4程度で結果は出せた気がします。
月向 雅彦
冨田きよむ
おとなしすぎ。D100になれていないのが原因か?
岩佐義人
おばあちゃんが照れちゃってませんか? こういうものは笑いながらは吹かないと思うんですよね…。
横濱 勝博
非常に魅力的な情景なのですが、どうにもこうにもリアリティーがないのです。唯一目を奪われたのが、おばあさんの指です。ここには圧倒的な力があります。きっと以前はこうして調理していたのでしょうね。それが刻まれている気がしました。だから表情も含めて、惜しいと思いました。全体的な陰影のタッチや構図はいつもながら安心して鑑賞できるものですし、次を期待せずにはいられません。
月向 ゆみこ
冨田きよむ
いい感じです。葉っぱにあたる透過光線が美しい。屋根・背景の深い色合いとのバランスもいい。さわやかであるが、しかしそれだけに終わってしまった。人間の営みと自然を写していながら、人間のにおいが感じられないのは何でだ?
岩佐義人
風景を絵画として切り取りました。フレーミングにセンスを感じます。
横濱 勝博
これも紅葉の写真なのですが、背景の空気感のようなものが非常によく、そのうえで淡い中にもバリエーションのある銀杏の葉の色合いが文句なく美しい。電信柱らしきものが上手く隠れていたり、電線も目立たず、その辺も意識しているのでしょうね。構図の整理としては黒いバックはいいのですが、いかんせん魅力的な建物が真っ黒なのは正解でしょうか?
田中 えみ
冨田きよむ
だからどうしたという写真だ。井階君、小仲君と同じで普遍性がない。
岩佐義人
子供の写真が撮りたいのか、「権現の森」という時代を感じさせる場所と風力発電の対比を狙ったのか、ちょっとよくわかりません。
横濱 勝博
のどかで子どもの表情も木のキリンもそこはかとなく牧歌的な趣で、最先端風力発電機が見えたりと、バラエティーに富んではいるのです。しかし作品と言うよりはやはり家族の写真に留まってしまいました。おそらく他の方の色んな写真を御覧になって、お気付きになったと思います。私自身は撮る場所をあまり選ばない、日常の光景を撮る主義ですが、だとしたらその状況の中でも光るものを探さなければなりません。光ると言うのは文字どおりの光るではなく、存在としての光る、です。時として陰影であったり、構図的な妙味であったり、造形であったりします。そのどこにも力点が置かれていない写真は、やはり散漫として見えてしまうのです。それは人物が写っていようといまいと、同じことです。
北井 友章
冨田きよむ
子供の表情が乏しいが残念。技術的には欠点はない。
岩佐義人
女の子が一生懸命仕事を手伝っている雰囲気が伝わってきます。画面構成を工夫してみましょう。
横濱 勝博
これはお子さんがお手伝いをしている写真ですね。だとしたら、誰が見てもその過程がきちんとわかる一瞬を撮ってあげてほしいです。手にキノコが残っていた方が分かりやすいし、手もとアップできのこを摘んでいる場面があってもいい。この写真では動作が宙に浮いている感じで、せっかくのお手伝いが撮りきれていません。手前のキノコを軸にして、ちょっと左から右に向けて撮るほうが構図としても安定しますし、お子さんの手もとからボウルまでの雰囲気もつかみやすくなるはずです。キノコが手から離れる一瞬や、摘んで見つめる場面など、もう少し撮ってあげて下さい。一生懸命仕事を手伝う子どもの姿なんて、今やそうそう都市部では見られない立派なものです。そこをきちっと撮ってあげるつもりでがんばってみてください。
長尾 真樹
冨田きよむ
考えすぎた。考えすぎてこけるのは長尾君の特許なんだけれども、やっぱり夫婦だねえ。「ありゃりゃ」と思ったのだけれども、それが的確に表現できなかった。この場合、500分の1秒じゃなくて、250分の1秒だな。頭を使って写真を撮るということと、考えて写真を撮るというのは違うんだよ。
岩佐義人
テレビドラマの場面転換のシーンに使われそうなカット。写真としては完成していて技術も確かですが、作者の気持ちが見たいです。
横濱 勝博
非常に繊細な写真に仕上がりました。明暗差の激しい場面で迷ったことと思いますが、こういう場面では1段プラスマイナスはおさえておきましょう。私はここまで落としたものも好きですが、背景も味のある建物ですので、ここまで落とす必要はありませんね。こういう風には見えていなかったはずなのです。見えていなくてもこういう風に撮る、というチョイスも当然ありますが、だとすると、撮りたいものはこれなんです、という主張がもう少し見えてしかるべきでしょう。
串間 義幸
冨田きよむ
夕焼けは簡単に写るでしょ?で、それを超えるのは難しいのです。きれいなだけじゃだめなんだ。
岩佐義人
5700ってワイド側が弱い(35mm相当)ので、意図したよりも広がりのある画像が撮れないことが多いんですよね。
横濱 勝博
夕焼けは美しいですけれど、夕焼けの写真はもっと美しくないとフォトコンではダメです。こればかりはどうしようもありません。みんな夕日がきれいだなぁと思って撮りますので、競争率がまるっきり違うのです。もちろん審査員も夕日をたくさん見ているわけです。まったく他と違う何かがなければ、まず箸にも棒にもかからないのが現実です。例えば横に広がるものを横に撮ると言うのは当たり前なようで実は食わず嫌いです。この太陽を画面の中央下に置いて縦に構えて一度撮ってみて下さい。空がきれいにグラデーションになります。もうひとつ例えば、空は最小限に留めて、地上を入れてみたらどうでしょう。淡く夕日に染まった、別の光景が浮かんだかもしれません。全部その場に立ったこともないので例え話ですが、普通にポンと撮っては駄目なのです。撮るなら、なにか考えましょう。見回してみましょう。
黒岩 幸司
冨田きよむ
いいシーンなんだけれど、暗すぎた。こういうバヤイ「おだやかな」日中シンクロを使ったほうがいい。
岩佐義人
意図するところは十分わかります。たくさん撮りまくれば「決まった」写真の写る確率が上がってくると思います。
横濱 勝博
個人的に好きな写真です。バケツの色も魅力的な深い青になっています。が、見せたいのはバケツではありませんね。リンゴの魅力に繋がる方法が良いと思います。また日の光を入れてまで、人物の表情や動きを消す意味はあったのか疑問です。朝なら朝の、夕なら夕の光の色、光の加減があれば十分に状況は説明できます。農作物については、ゆっかさんのところでも述べましたが、そのものの魅力は捨てない方が良い結果になると思います。いろいろ試している、と言うことに対しては評価しております。
西野 直樹
冨田きよむ
サンダーソニアって、こうなってるんですね。。。技術的にほとんど出来上がってますので欠点はありません。けど、何かが足りない。1枚で表現するのであれば、もっと何かが足りない。それは何かを増やすということじゃない。だから難しいんだな。
岩佐義人
うまく言えないんですけど、背景になっているハウスや人物、林などの構成がごちゃごちゃしているような感じ。それらの色合いのバランスも沈んだ雰囲気になってしまいました。
横濱 勝博
不思議な雰囲気が出ている写真で、被写体も不思議ですし、狙った部分はわかります。しかし、去年の農作業の写真の強さがありません。人が中途半端です。作物の不思議さや強さを撮りたければ、徹底的にそこを撮るのも手だったかもしれません。おのずと構図も変わってくるでしょう。作業も写したいのであれば、こういう焦点距離でこういう被写界深度にはならないでしょう。そこが妙に中途半端な感じを与えているのです。技術的に問題ないレベルですので、次は会心の作品を期待しています。
小倉 豊明
冨田きよむ
で、どうしたの?といわれる写真ですよね。子供というのは難しいんですよ。そこに厳しく普遍性を求められますから。子供が見学にきましたよー、と、それだけのことでしょ?その先にあるものを写さなきゃいけないよ。
岩佐義人
子供たちがの義務感が見えちゃってるような気がします。学校の校外学習の一環できました〜みたいな…。徹底的につまんなそうにしている子供の顔を撮るとか、本当に面白そうにしている子供に絞って撮るとか、撮影者の意思を表現するとよかったですね。
横濱 勝博
大人数の人を撮るのは精神的には楽ですが、仕上がりは人数に反比例して期待できなくなります。やはり子どもは何か触っていたりでもしなければ、よほど集中できる状況に置かない限り無理です。またこの写真そのものからも何を見ている写真かがわかりません。この光景を写真に撮って見せたい、と思う動機がはっきりと伝わらないのです。
鈴木 洋至
冨田きよむ
瀬尾君の対極なんだというのがわかるね?花とミツバチの組み合わせは誰が写しても、ピントさえあればそこそこに見えるという点で夕焼けと同じ。問題はその先だ。
岩佐義人
これはこれできれいな写真なんですけど、もう一歩二歩近寄って撮れば、より迫力が出てきたと思います。
横濱 勝博
クローズアップは背景との勝負です。この写真は背景がうるさく、みたまんまポンと撮ったように感じます。それなりに近付いてはいるのでしょうが、蜂も花も浮かんでこないのです。この感覚はいろいろおやりになって気付くか、他のマクロ写真を見て気付くしかないのだろうと思います。
西野 顕樹
冨田きよむ
堆肥作業だね。この一連の作業をくみ写真にすればきっと成功したと思う。これだけでは一般的には意味不明。農家にしかわからない写真じゃだめだよ。
岩佐義人
アングルを変えたり、アップやロングも組み合わせた数枚の作品として、作業全体を表現されるとよかったのではないかと思います。実際、いろんなカットを撮っておられるのではないでしょうか?
横濱 勝博
飛び散る土の迫力のようなものは伝わりますが、実際にどのような作業かわかりません。すくなくともどこで何をしているのか、という情報は写真から見て取れると楽しめます。写真そのものの構図やできごとを楽しむべきと言う写真であれば、もっと真正面から撮ってみるとか、真横から土の飛び出す感じを撮るなど、シンプルで力強い構図にすべきかと思います。
下條 荘市
冨田きよむ
干し柿のできてゆく過程というのは北海道ではめったに見られません大久保君のロングと下條さんのクローズアップの二つを見てなるほどなるほどと思ったということは、組写真にしたほうがよかったのでは?
岩佐義人
大久保さんが集団なら、下條さんは「ど」アップ。光の反射の加減が絶妙です。
横濱 勝博
柿の色が絶妙です。影の部分は透過した光、日の当たる部分は光っていて、干し柿の美しさに気付いていることがうかがわれます。気付いているものを正確に撮られる技術はたいしたものです。ただ、花のクローズアップのように、これだけでは少し物足りなさを感じてしまいます。
森田 英治
冨田きよむ
アンブレラを使ってこんなもんじゃ話にならないよ。で、4分の1秒にしちゃったら、室内の定常光の影響を受けすぎますよ。おさしんMLの課題であれば、1発やり直し、というところです。
岩佐義人
こういう写真を撮るのであれば、細部に注意が必要です。まず、ウイスキーのボトルへの写りこみと「てかり」をなくすこと。グラスを死ぬほどよく磨くこと。氷は市販の透明なものを使うことです。
横濱 勝博
瓶を見る限りは高級なお酒に見えますが、グラスの方はおいしそうに見えません。色んな写真を御覧になって研究してみましょう。
難波 貴司
冨田きよむ
あらら、昨年のあの気合はどこへ行っちゃった??
岩佐義人
D100を持っておられるのですから、もっと無遠慮に、人の前に出て撮影する勇気を持ってください。
横濱 勝博
これが見せたいのかなぁ、あれかなぁ、と迷いながら見ていましたが、結局分かりませんでした。もし撮影意図などがあるのでしたら教えていただきたい。
橋本 守
冨田きよむ
この一連の写真を橋本君のHPで見て、まねっこしたいなあとおもって近所の田んぼを徘徊した。けれども、かなわなかったのは私が田んぼを作ってないからだろうなあ。
岩佐義人
写真の技術の確かさはもちろん十分感じられる作品ですが、それ以上に生産者ならではの愛情と迫力が伝わってきます。
横濱 勝博
技術では語れない写真の一面をかいま見ています。もちろん技術面では問題ありません。人間性とか、思いとか、そんなものも感じています。欲を言えば、何か変化が欲しいです。プラスαがほしいのです。次も楽しみです。
角井 洋美
冨田きよむ
これは性格ですよ。やさしすぎるので何でもかんでも許してしまうというのは、身を滅ぼすのでもうやめなさいね(^O^) 写真は引き算、水のみ場のひしゃくだけを写してごらん。クローズアップにしてごらん。この写真は何でもかんでも、見えるものを全部大切にしちゃった結果、意味不明になっちゃった。
岩佐義人
水そのもの、水瓶、苔など、細部を表現したほうが境内の静寂さを表現できたのではないかと思います。
横濱 勝博
どちらでも結構ですから、水面の光景だけを撮ったらどうだったでしょう。私はそこにとても惹き付けられたし、おそらくここの庭を作った人も、それを意識しただろうと思います。ただ、それがどっちつかずでどっちも撮ってしまった、というのはいただけません。今度は自分の中で美しい「部分」を絞った写真を撮ってみて下さい。どっちも甲乙付けがたい!というのであれば、片方ずつ撮ればいいと思います。
澤山 里美
冨田きよむ
きれいな写真です。水面の水のトロッとした様子も見事に写っています。観光写真とか、絵葉書であればこれでいい。夕日というのは非常に簡単に写るでしょ?だから評価が低いのさ。誰でも写せるの。
岩佐義人
水平がごくわずか狂っています。それでも人間の目はわかっちゃうんですね。それと広角レンズが欲しくなりませんか(^_^)
横濱 勝博
夕日もきれいなのですが、私はそれよりも水面から飛び出している木(?)に惹かれます。水面を鏡のようにして、上下対称に写っているじゃないですか。この不思議で美しい光景を、夕日をはずして大きく撮ってみてはいかがでしょう。きっと不思議な美しさ倍増かと思います。上高地なんかもそういう写真が多いですが、ここもいいところですね。ということで、夕日を入れるにもはずすにも理由はあります。きれいだなぁ、ポン、はよくありません。また画像の処理がどうも荒いようです。その辺もおさらいすると良いかと思います。
永瀬 浩隆
冨田きよむ
韓国に行ってこれしか写さなかったの? やっぱ、チマを着たおねいさんでしょう。
岩佐義人
5400をお持ちなら、干拓予定地のだだっ広い風景をワイドで撮ってほしかったです。
横濱 勝博
よく言えばシュール、悪く言えば意味不明です。なにか惹かれるものもあるんですが、それはなんだろうと考えていたんです。でも、それは写真に惹かれていると言うより、被写体の魚が面白いなぁと思っているのでしょう。それも写真の評価としてはアリなのでしょうが、やはりコンテストでは厳しいです。
武本 章吾
冨田きよむ
井階君、小仲君と同じです。普遍性がありませんので見ていてつまらない。
岩佐義人
いつでもカメラを携帯していることがよくわかります(^_^)。お子さんと同じ目線で撮っているのもわかります。基本ですね。ただ、この作品は日常のスナップ以上のものではありません。
横濱 勝博
こうして買い物や散歩なさるときもカメラを持って歩かれているのでしょうね。その場合、こういう記念スナップ的な写真と、まったく見ず知らずの人に見てもらう写真とに分けて撮ってみて下さい。私も必ずそのようにしています。例えばホームページに日々の写真を載せることを考えてみて下さい。毎日家族のスナップ写真が載っているホームページと、毎日ホームページの管理人が見ている田園風景や農作業の写真が載っているホームページ。武本さんなら、どちらを多く見に行きたいと思いますか?
松田 茂樹
冨田きよむ
たまには鶏から離れたほうがいいよ。この間の外人さんの胸元とか、そっちのほうも大切にしなさいよ。
岩佐義人
年賀状用のカットに使えます(^_^)。字を入れるスペースもある。ただ、コンテスト用ですから、何かひとつドラマ性のような要素が欲しかった。
横濱 勝博
迫力、ストーリー性、美しさ、いずれも足りません。どうしてでしょう。ニワトリの顔はこんなに面白く、興味深い生き物なのに。恐らく撮り手の情感がこもっていないのが一番の原因でしょう。そして、写真として考え抜いた形跡がないことです。同じ光景が私の目の前にあったとしたら、私は下の右2羽、その上の2羽の計4羽のみをギリギリのフレーミングで押し込めた写真にしたことでしょう。下の2羽は外を向き、上の2羽は内を見ている写真になります。多少滑稽に写るでしょう。滑稽に写そうとしたんだな、と伝わってくれさえすれば、撮った方からすると結構な話なのです。
中西 弘徳
冨田きよむ
落ち着いた写真だね。かなりうまいと言ってもいいと思う。光を考えるととたんに写真がうまくなるという典型だろう。落ち着いたいい写真だけれども、それだけじゃ売れない。
岩佐義人
そうです。5700で撮ると、犬の毛の1本1本がわかるんです。色も正確に出ていますよね。だからニコンはエライ。次は対象にもっと踏み込んだ作品を狙ってみましょう。
横濱 勝博
なんとももの憂げな犬の表情には惹かれます。が、撮影者がそこに満足してはいけませんね。ペット、子ども、花、夕日、そういう存在そのものが絵になる被写体を選ぶときには、この写真でしか見られないはず、くらいの心意気で望んで下さい。でなければかわいい、美しい、以外に何も伝わらなくなってしまいます。
中村 耕
冨田きよむ
いいシーンをものにしたね。技術的には何の問題もありません。ただ、私だったら、瀬尾君のところに行って徹底的に邪魔するけどね。「もう勘弁してくれ」というところまでやるけどね。瀬尾君のいもーとのかおりちゃんはここにはいなかったの?
岩佐義人
中村さんのウデを知っている者として申し上げますが、光だけでなく、空気のようすも表現できたのではないでしょうか。
横濱 勝博
美しい光景が目の前に広がりました。広がったのですが、写真よりも実際の方が美しかったのではないでしょうか。露出やピントなどの技術的な部分では安定感がありますが、もうひとつ被写体を見切れていません。例えば写真の左半分を隠してしまってみて下さい。日に光る煙と巣箱が俄然光って見えてくるのではないでしょうか。残念ながらせっかくの瀬尾さん(?)も中途半端な場所にいます。
白鳥 義彦
冨田きよむ
非常に苦労した後が見て取れる。けれども、長尾君と同様に、余計なものが写り過ぎてる。惜しい。
岩佐義人
一幅の絵画のような作品です。どこかに澄んだ水が感じられるともっとよかったなぁ。
横濱 勝博
やろうとしたことは分かる気もするのですが、効果的ではありませんでした。例えば画面をずっとみていると、左半分が重く、右は反対に雑然と(軽く)見えてきます。配分が悪かったと考えるべきでしょう。また、手前の紅葉のボケ具合なども、いまひとつ良さを感じられません。欲張ってしまった上に、整理できなかった、という印象を感じます。わさびの畑を目の前にしたことがないので、こうすればいい、という想像が湧かないのですが、目に見える色や形をシンプルにしてみることをおすすめします。わさびの色も畑の形も写真写りにはもってこいだと思うからです。
組写真の部 講評
山口 恭司
冨田きよむ
鈴木君と同様の花とミツバチでは弱い。それと組み合わせたというか適当にくっつけたとしか思えない、夕日のお手軽写真じゃあ、あなた、評価されませんぜ。厳しいかもしれないけれども、そういうことです。
岩佐義人
組み写真にした意図がよく伝わってきません。写真の技術は確かなので、それが惜しい。
横濱 勝博
花と蜂、夕日、だいたい審査員からの講評は思い浮かぶことと思います。それでもこの花と蜂の写真は、背景がある程度すっきりとしていて、とりあえず主題は見えていました。その上でこの写真にしかない魅力を伝えるにはどうすればよいのでしょう。もしもクローズアップ写真を続けるのであれば、そのことをいつも考えてみて下さい。夕日の方は、夕日の写真としては特徴的なものはないだろうと思います。それは、他の夕日の写真と見比べていただければわかると思います。
朝倉 雪
冨田きよむ
だめ。ぜんぜんだめ。悪いが評価対象外。
岩佐義人
遠慮したでしょう? 殴られるくらい近寄れば、いい写真が撮れたと思います。プロカメラマンのなかには、意図して被写体を怒らせる人がいます。そこまでは言いませんが、カメラもセンスもいいんだから、あとは根性。
横濱 勝博
二枚とも大切な部分をあえてフレームから外し、大胆な構図を狙ったのだろうと思います。考えていない写真ではありません。が、朝倉さんは目の前に広がる「形」を見てしまいました。そのために人物が写っていてなおも撮影意図が弱いのです。一枚目の人物写真は目に注目しました。そして目線の空間を大きく開け、構図に含みを持たせました。しかし、そのためにほとんど作業内容はわかりません。結果として「ある男の横顔」といった写真になりました。違いますよね。二枚目は黄金分割の左下のポイントに逆三角形の粘土の器を置き、背景にも前景にも気を配りました。陶器に添えられた端正な手も、構図のウェイト配分に役立ちました。しかし、結果として陶芸テキストの参考写真になってしまいました。シンプルで引き算も考えましたよね。考えたのですが、引き過ぎでした。おそらくその辺の案配が身に付けば、非常にレベルの高い写真が撮れるようになるでしょう。ちょっとひと呼吸置いて、ファインダーを見直してみてはどうでしょう。私は何を撮ろうとしているのだろう、と。十分に応えてくれる被写体であろうと思いますので。
延安 清香
冨田きよむ
バウンスはうまくなったが、子供の写真の悪いとこ全部でちゃった。普遍性を頭に置きなさい。
岩佐義人
これは子供のアルバムに貼ってある写真なんですね。コンテストに出品するなら、実もふたもなく泣いているとか、無心に何かをしているとか、見た者の心を動かすものが欲しいです。
横濱 勝博
これも被写体に溺れてしまった、という写真でしょうね。どんな仕草もかわいいですし、足だけ撮っても手だけ撮ってもかわいいものです。ただ、それは見る側にとってはどの子の写真も同じですし、子どもの写真にドラマや物語を付加するような写真は至難の業なのだと思って下さい。そしてコンテストにはそういう写真が必要とされます。だけど、かわいいんですよね。
江口 準子
冨田きよむ
1枚目だけでよかったな。高いアングルから、めちゃくちゃ広い田んぼを撮影した。干拓地の広さというか、めちゃくちゃさを実感できました。
岩佐義人
二枚目。被写体が横に長いので、ワイドレンズがないカメラでは意図したよりも「ちゃちい」感じの写真になってしまいましたね。ある意味、コンパクトカメラの限界です。
横濱 勝博
一枚ずつ見ると、それなりに面白い写真だと思ってみていました。一枚目のトラクターは状況がよくわかりますし、二枚目はロールを載せたトラックがチャーミングです。実は。トラックだけ真横から撮ったら雰囲気の良い写真になっただろうと思います。牧草地のフォルクスワーゲン・ビートルみたいな趣き。ところが二枚続けると、なんだかわかりきったことを説明されているようで、形の良さ、情景の良さがスポイルされてしまうのです。
山田 耕一
冨田きよむ
子供の写真の悪いところから脱却しつつある過程の写真ですね。光の具合もいい。演出の方法をもうちょっと考えると、ある種の「臭み」が消えます。
岩佐義人
二枚目のような無心で遊ぶ子供の写真を、もっといろんなバリエーションで見たかった。子供たちがちょっとカメラを意識しちゃってますね。
横濱 勝博
子どもを被写体に選んだ中ではまずまずの効果を上げた写真でした。白黒ストリート写真の往年の名手エルスケンは演出家として優秀でした。山田さんがどういう表情を撮りたいのか、どういう仕草を撮りたいのか、もう少し欲張ってイメージを固めても良かった気がします。それが写真としてきちんと言葉を話すようであれば、見る側には心地よさが残ります。この一連の写真は、まだ何か引っかかる部分があるようです。絞りとシャッタースピードのデータを見る限り、やや光量が乏しい状況のようですが、もうすこし絞り込みたいところでした。
中村 友紀
冨田きよむ
お兄ちゃんのお尻がセクシー。おっさんとばあちゃんの顔を見せなさい。3枚目は横位置の人物のクローズアップだろう。
岩佐義人
現象だけでなく、それにかかわる人間の気持ちが表現できているとよかったです。怒りでも諦めでも、開き直りの笑いでも、なんでもいいんですけど。
横濱 勝博
大変な状況のようですね。まずはお見舞い申し上げます。5カットの組写真ですが、恐らく登場している人物のうち誰かの表情が的確にとらえられれば、一枚で効果を上げることは可能だったでしょう。5カットで状況や被写体の心情がようやく語られるのであれば、それもまた随分遠回りのような気がします。1カットだけでもぐっと引き込まれる写真が5カットあれば、それは誰も何も言えない写真だったでしょう。この組写真の場合、残念ながらどのカットもそれ単独では、生きてこない気がするのです。
原島 政司
冨田きよむ
惜しい。1枚目、ばあちゃんの真後ろに太陽を持ってきて欲しかった。大要を背にしたばあちゃんをこっちに向けて欲しかった。
岩佐義人
切干大根つくってんのね、ばあちゃん。ごくろうさんですね…という雰囲気のわかる表情のアップをもう一枚…。
横濱 勝博
とても魅力的な情景なのですが、どうにも逆光線に全部持って行かれた気がします。今回のコンテスト応募作品の特徴的な部分でもあるのですが、あまりにも光(光の入った写真)に心を奪われています。逆光線が悪いわけではないですし、効果的な場合も多いのですが、入れるのだとしたら、デジカメの場合、もう少しコントロールしてもいいと思います。せっかくのおばあさんの作業が、どうもスポットを浴びていないのです。
山口 明宏
冨田きよむ
あの大銀杏はどうしようもないな。夜のほうがいい感じですね。それにしても、無粋な電線と蛍光灯の照明というのは何とかならんかなあ。日本はそれほど貧しい国でないと思うのだけれど。
岩佐義人
恐ろしいような巨木。仕方ないとは思いますが、一枚目の街灯がジャマだなぁ。
横濱 勝博
私は夜しか写真を撮る時間がない日が多く、それでも毎日撮るわけですが、やはりこういうシチュエーションの写真は多く撮っています。ISO1000でF5.6の3秒ということは、写真を見た感じよりも暗いのですね。このヌルリとしたモノトーンな感じも悪くないのですが、例えば1/8秒くらいにして、見えるところ見えないところのメリハリを付けたら、もう少し幽玄な印象が出たかもしれません。副次的に見せたくないものが目立たなくなっていた可能性があります。立派な銀杏ですが、なんとも痛々しいですね。
池上 健一
冨田きよむ
1枚目、4枚目は秀逸。後の2枚は、突っ込み不足。もっともっと人間そのものに近寄ってください。距離もそうですが、内面的にももっと近寄ってください。
岩佐義人
リアリズムを追求する池上さん(^_^.)。一枚目は風景写真のようですが、隅の方に畑で働く人がいて、それが効いていると思います。五枚目は、こういう橋を渡るときは、人間、緊張しますので、カメラを意識する余裕がないです。それが成功の理由であると思います。
横濱 勝博
自然と人間を絡めた良い作品に仕上がりました。しかし、残念ながら冗長に思えます。私は一枚目の写真で全てが語られているような気もします。例え何をやっているのかは分からなくとも、そこで働くことの物語が感じられ、胸をうちます。池上さんが人を撮れる方だとわかっていますので、むしろ人物に逃げた印象があります。
舟田 一与
冨田きよむ
こういう写真のバヤイに一番気をつけなくてはいけないのが、水平なんだ。全部水平が狂ってるので、じっくり見てると酔ってくる。ただし、「くわい」という野菜のことを何にも知らないので、非常に面白く拝見した。写真は、面白く見られるかどうかというのが実に重要である。これはぜひともきちんとしたWEBにしていただき、解説も読みたいものです。
岩佐義人
三枚じゃなくて、もっとたくさん見てみたいです。表情もいろいろ見てみたい。
横濱 勝博
非常に格好いい男たちの作業姿だと思います。状況から判断して、多分、一枚で心を鷲掴みにできる写真が撮れるはずだろうと思いました。どこかに数を撮ろうと言う逃げがあったような気がしてなりません。これで決める、という気概があれば、多少雑味はあっても上位に来たように思えます。また作業そのものが面白いです。他の農作業とは随分イメージが違い、興味深く見ていました。続編も見たいものです。
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