アグリコ講師派遣の講習会
東北木刀
■日 時  2007年6月3日(日)〜4日(月)
■会 場  山形県天童市  
■テーマ  室内での商品撮影、畑を撮る
■対 象  アグリコミュニケーション 東北おさしんMLメンバー
講師:アグリコミュニケーション理事長 冨田きよむ氏                         
写真:下條 押野 浦田 井浦 荒井 斉藤 岡村 
  文責:岡村


 1日目 食べものを撮る
記念すべき東北地区初の木刀講習が、田植え後間もない柔らかな景色の広がる山形県天童市で開催されました。
初めて顔を合わせるメンバーも多く、ちょっと緊張気味の空気の漂う中、室内での商品撮影からスタートです。

会場は今回幹事の押野さんのお宅。縁側に沿う一室で、逆光線を利用しての撮影です。
中央、冨田氏が食べたそうにしているのは、押野さんが用意してくださった山形名物の芋煮(絶品!)です。
食べものの配置、切り取り方、敷物、背景、カメラの絞りなど様々に変化させることで、
全体の印象やメインになるものが変わってくることを教えていただきました。

左から、銘菓「でん六豆」。本社が山形市にあるということをはじめて知りました。
そして、下條さんのイチゴ・「越後姫」はこっそり収穫に行きたくなるほどの強い甘さです。
瑞々しいナス漬けは、山形の荒井さんが持ち寄ってくださいました。


  人物を撮る
室内では、商品撮影の他に、人物の撮り方についてもご教授いただきました。
頭の上のすき間が広くなり過ぎないように。また、視線方向の空間をあけることがポイントということです。
こちらは、その実践的取り組み(?)下條さんの捉えた素晴らしい笑顔です(^^)

  さくらんぼ畑
初日の午後は、押野さんのさくらんぼ畑にお邪魔しました。
畑では雨よけハウスの被覆準備と、交配用樹の摘果作業が行なわれていました。

畑に隣接する倉庫では、トラクター作業の撮影の仕方や、捨てカットについて教えていただきました。
運転手の背後から同じ目線で撮影する方法は、とても新鮮でした。
捨てカットについては、「こういうとこで、何に目を向けるかに、その人の人生が出るんやでぇ」という冨田氏の言葉が
印象的でした。

私の人生・・・消えた方向指示器、栓をされたガソリンタンク。

  田んぼを撮る
日が少し傾き始めた頃本日の最終目的地である最上川河畔・大淀地区に移動を開始しました。
途中、太陽に照らされて光り輝く田んぼの景色に遭遇しました。すぐさま車を止めて撮影開始。

  最上川夕景
午後5時頃、最上川が大きくカーブする撮影ポイントに到着。
刻一刻と移り変わっていく光を記録しました。

  2日目 若松寺
「めでためでたの若松様よ」と花笠音頭にもうたわれている有名な若松寺で、2日目の撮影開始です。
山の中腹の駐車場に車を止めて、さぁ、ここからは少し歩いて登って、お寺を見に行くのかなと思いきや、
講師の冨田氏は、参道をすたこらさっさと下り始めました。
どこかへ急いでいるらしい・・・。落ち着かないご様子。
下山しながらの写真講習。木漏れ日の踊る涼しい山道はとても気分のいい場所でした。
そんな場所を歩きながら、冨田氏は、私たちが気づかない様々なものに目を向けてゆきます。
木漏れ日を生かした撮影方法などを教えていただきました。
  ちょっと寄り道
参道を下まで下りるともうお昼時間近。
車に乗り込んで、昼食をとりに向かいましたが、その前にちょっと寄り道。
山形といえば、べに花染めです。そこで、「どうしても本物のべに花染めのバンダナが欲しい!」と強く希望されるお方が、
一名いらっしゃったこともあり、べにばな資料館→役場観光課と聞き取り調査を行なった結果、手染めの工房を
探し当てました。
紅染処「鈴正」さんです。ご主人は中央の紅花染めの腹巻をされているお方。
染物に使う桶は、左の写真の二つだけ。
右のような紅の色を出すには、8回も染色を重ねるのだそうです。

しかし、商品を展示会場に届けたところで、商品は全く無いとのことでした。残念です。
  〆
少し落胆しながらも、気を取り直してお昼にお邪魔したのは、冨田氏が「日本一えらい蕎麦屋」と仰る「あらきそば」さん。
下山の足が、早まるわけです(^^;

かやぶき屋根の古民家を利用した店舗は実に落ち着いた良い雰囲気。平日ですが駐車場は満杯です。
そばは極太。噛み応えも食べ応えも想像をはるかに超えていました。
「日本一えらい蕎麦屋」、納得であります<(_ _)>

昼食後には、レタッチ講習を少しと反省会等々でしたが、すでに皆さん「あらき」さんで燃え尽きてしまったようでした。
太い太い蕎麦を噛み締めながら、参加者の皆さんは、短くも充実した二日間の講習を振り返っておられたことと思います。


今回参加して、実際に目の前でプロの撮影技術を伝授して いただける木刀講習会は、上達のための絶好の機会であることを改めて痛感いたしました。
また、この機会に、近県のメンバーと顔をあわせ、農業その他の話ができたことは、実に素晴らしい経験となりました。
ぜひ、東北地区のメンバーを増強し、また「あらきそば」さんに帰ってこようと、心に誓った私でありました。


トップページへ戻る
  講習会のトップへ戻る

- Copyright(c) 2003-2007 NPO AgriCommunication. All Rights Reserved -